「キングス大好き」

 キングスにお世話になり始め2年になりました。ここでしている野球はいままでやっていた野球とは異質な世界で、堂々とタバコを吸えるし、拳が飛んでくることもなく、天国のようです。
 それにしても、大げさな話ではなく、むらっ気な僕はキングスでなく、他のチームに入ってたとしたらきっと1週間くらいでいかなくなっていたはずです。僕にとってはそれだけキングスが肌にあっているのだな、と思います。
 キングスは強豪チームと呼ばれているのに、ふと客観的に見渡すと全く強豪らしくなく笑ってしまうときがあります。そのクセちゃっかりと強豪と呼ばれるチーム相手に勝ってしまったりしている…。そんなところが僕は好きです。
 キングスには若い人も体育会野球経験者も少なく、一般的な理屈で言えば、強豪であることは難しいはずなのですが、一応強豪ということになっていて、これが一番の個性であると思います。強豪と呼ばれるチームを相手に、キングスベテラン軍団の活躍で接戦を演じているときに相手チームが慌てる様を眺めているのが僕の近頃の楽しみです。こういう快感を味わえることを考えると、こっち側(キングス)にいることがラッキーだなと思ってしまいます。
 他の草野球チームで、「元ナントカ大学野球部」とか「甲子園を経験」が大勢揃っているから云々というように肩書きを駆使して誇大評価しながら自分たちの紹介をしているチームを目にしたことがあります。
 が、そんなチームにもキングスは勝っています。確かに力は相手が上回っているかもしれませんが、真剣勝負のなかで実際に勝ってしまう、それが有り得てしまうところに面白さがあると思います。
 とにかくベテランの方々には年齢的な衰えは無理矢理にでも抑えてもらって来年以降も着実にチームを強くしていってください。村田兆治は未だに140キロのボールを投げられます。



2003年4月
背番号20


                                       
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