日野スポ杯
キングス 0 8 2 3 5 - - 18
ピストンズ 0 0 0 0 0 × - 0
(本)砂川4・5号 高橋1号 高乗智1号 
(三)中川
(二)中川2 涌井 和田
(一)石井3 高乗智2 倉
(投)涌井ー高橋ートクナオ
「会長観戦記 2001.7.1」














 体調不良のためベンチで観戦。7/1(日)日野スポーツ杯初戦、対戦相手は日野台ピストンズ。
 1回の表、雄高、倉、砂川と簡単に凡退した裏、先発の涌井が乱調、先頭打者に死球を与えて智之が盗塁をきれいに刺したがその後連続四球と内野安打で一死満塁のピンチを招いた。しかし、ここで涌井が粘りの投球を見せる。5番打者をきっちり三振にとり、6番打者に対してもカウント2-3から低めのカーブで見事三振に切ってとった。さすが45歳の涌井はだてに長く投げ続けていないことを証明した。まさにベテランの味といってよい。
 これで流れがキングスに来た。2回表の攻撃、まず先頭の石井がセンター前ヒット、智之がレフト前ヒットで続いた後、和田の送りバントの処理を相手がミスして無死満塁、ここで中川が走者一掃の右中間スリーベースヒットを放ってまず3点、続く涌井がレフト線にヒットを打って中川が生還、一死後ショートのエラーで出た雄高を置いて倉がタイムリーで6点、ここで砂川が左中間の深いところにアーチをかけて8点。この回、6本のヒットを集中して大量8点を奪う攻撃は実に見事だった。
 3回にも、一死後、ライト線ツーベースの中川を置いて高橋がライトスタンドへ高々とホームランをたたき込んで10点目。続く4回も一死後、砂川が今度はライトへライナーで2打席連続のホームランを放つと、石井がライト前、智之がセンター前に連続ヒットと相手のミスでランナー2.3塁となったところで、またも中川が左中間に目の覚めるようなツーベースヒットで2者生還。この回3点を追加して13点。
 これでもキングスの攻撃は終わらない。5回、一死後、監督・砂川の連続四球と石井のサード内野安打で満塁とした後、智之がレフトスタンドに高々とグランドスラム。まだ終わらない。続く和田がライト線にツーベース、中川が死球で歩いて相手のワイルドピッチで2.3塁として8番高橋がセンターへ犠牲フライを打ち上げて和田がタッチアップして生還。この回も5点を取った。
 ホームラン4本を含むヒット15本で18点。残塁はわずか3であった。主将中川の5打点は立派だ。この試合で目立ったのは連打と集中打である。少し格下の投手にはこれだけのバッティングを見せるチームになった。ワンサイドのゲームになっても手を抜かずに全力プレーを展開するというチームの方針が選手に浸透していることを痛感した。守りも見事だった。涌井から高橋、さらにトクナオへリレー、3投手とも要所をきっちりと締めた。雄高、石井、中川、倉の堅実な守備が光った。中でも、一死ランナー3塁の場面でセンターフライを捕った和田から倉へ返球、倉から矢のようなバックホーム、本塁前でランナーをタッチアウトにしたプレーは印象に残った。あのようなプレーが出るとゲームがピリッとしまる。
 ナイスゲーム、完璧な試合だとベンチで喜んでいたら、広瀬コーチの「まだまだですよ!」という言葉が返ってきた。キングスの目指すところは、もっと高いところにある。コーチの言葉がそれを語っていた。


2001年7月8日
背番号4
高乗正臣


                                      
                                         
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